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外国語学部 岩澤知子教授が執筆陣に加わった学術書 "The Oxford Handbook of Japanese Philosophy" が、2019年10月刊行
本学 外国語学部 岩澤知子教授が執筆陣に加わった英文・学術書 "The Oxford Handbook of Japanese Philosophy "が、2019年10月に刊行されました。
オックスフォード・ハンドブック・シリーズは、英国のオックスフォード大学出版が、長年にわたり刊行してきた学術書シリーズで、「世界で最も信頼のおける研究書のひとつ」としての地位を確立しています。このシリーズは、様々な学問領域を網羅し、その各領域における「知の最前線」を伝えることを目的として、それぞれの領域で国際的に活躍する研究者を執筆陣として採用しています。
オックスフォード・ハンドブック・シリーズからこれまでに出版された「日本」に関する研究書は、"The Oxford Handbook of Japanese Linguistics (日本語学)" と "The Oxford Handbook of Japanese Cinema (日本映画)" の2作だけでしたが、この10月に、「日本」分野では3作目となる "The Oxford Handbook of Japanese Philosophy (日本の哲学) " が刊行され、その第2章を岩澤教授が担当 ―"Philosophical Implications of Shinto(神道の哲学的含意)" というテーマのもと、古代より信仰された日本の「カミ」の概念は、いったい如何なる哲学的意味をもちうるのかを、日本神話『古事記』を題材に、一神教の神(God)の概念と比較しながら論じています。
これまで「日本における哲学」と言えば、西田哲学(京都学派)に代表されるような「禅仏教」を研究対象とするものが大半であったのに対し、岩澤教授の研究は、英語圏でほとんど言語化されることのなかった「神道および日本のカミの哲学的意味」を、現代の思想的コンテクストに照らし合わせながら、世界に向けて力強く発信しようとする新たな試みであり、今後のさらなる研究の進展が期待されます。
岩澤教授による他の出版物はこちら
● Tama in Japanese Myth (2011年、単著)
●Transcendence and Immanence, West and East - A Case Study of JapaneseDivinity (2018年、単著)