経済社会総合研究センター 研究活動
2008年度 ストック評価に関する金融工学的研究-CO2排出権市場-
プロジェクト内容
温暖化ガス排出削減策として京都メカニズムが取り入れられ、排出権市場が国単位の排出量調整に用いられる事態になった。すでに、アメリカの硫黄酸化物で地域的な排出権取引の蓄積があり、現在は窒素酸化物にも広げられている。イギリスで試行的に始まったETSはEU_ETSとしてヨーロッパで大規模に始まっている。NAPとして定める一国全体の削減量についてはさまざまな調整が行なわれている。すでに市場が開設されて2年以上たち日データの蓄積もある。平成19年度には1年分のデータ整理を行ない、時系列データの統計的検証を行なった。本制度は当初、ホットスポットなど設計上の問題が懸念されていたところであるが、急速に市場の厚みが増しつつあり、さまざまな検証が可能となっている。そこで、さらにPOINTCARBONの市場データを追加的に整備し、再度、時系列分析を行って市場特性を明確にし、資源配分上の特徴を検討する。
プロジェクトメンバー
◎小野 宏哉 経済学部・教授
真殿 達 経済学部・教授
中島 真志 経済学部・教授
籠 義樹 経済学部・准教授
柳 美樹 日本エネルギー経済研究所・研究員
経済学部・非常勤講師