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コラム
2020.09.08
学生相談室コラムVol.10 - マンガ限定ビブリオバトル②/ 日本が誇る名作高校野球漫画
このコラムVol.10は、学生相談室夏休みイベント「マンガ限定ビブリオバトル」参加作で、近日開始のアンケートの対象です。
おススメマンガ:『タッチ』あだち充 著,小学館
「上杉達也は浅倉南を愛しています。世界中のだれよりも」
日本の30、40代の人達でこのセリフを知らない人はいないだろう。最終巻で上杉達也が浅倉南に放った告白シーンでの一言である。
この一言。この一言のために漫画の中で様々なドラマがあった。
この「タッチ」という作品は、あまりにも有名な作品だ。しかし、今の若い世代でしっかりと読んだことある人は少ないだろう。
若い世代でもよく知られているのは、双子の弟の上杉和也が交通事故で亡くなってしまうということだ。
しかし、この出来事は全26巻の漫画の中の第7巻の出来事だ。
つまり、物語の大部分はあまり知られていない。
これは、とてももったいないことだ。
和也の死を想いながら、南と達也の葛藤は、少し切なくて、甘酸っぱい。
アオハルである。
この作品は、ジャンルでいうとラブコメだが、ただのラブコメ漫画ではない。
甲子園をかけた須見工業との戦いは、スポーツ漫画史に残る名勝負だ。とても構成が考えられていて、何度も読み返したくなるだろう。
ラブコメとスポーツの良さがこれでもかというほど、詰まっている。
「古くさい」なんて感情はこの際、捨て去ってしまえ。
名作には名作たる所以がある。間違いなく「タッチ」は日本が誇る名作なのだ。
外国語学部 T.T.さん