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コラム
2020.09.08

学生相談室コラムVol.12 - マンガ限定ビブリオバトル④ / ルパン四世の物語!

このコラムVol.12は、学生相談室夏休みイベント「マンガ限定ビブリオバトル」参加作で、近日開始のアンケートの対象です。

 おススメマンガ:『ルパン小僧』モンキー・パンチ 著,中央公論新社

「ルパン三世」といえば、2017年には連載50周年を迎えた世界的ヒット漫画で、いまではテレビシリーズも散発的だが、毎年スペシャル番組として放送される言わずと知れた超人気作。毎年のように劇場公開もされている(私は、近年では、若干スプラッタな感はあるが、スピンオフ作品「血煙の石川五エ門」が好きだ)。残念ながら、原作者のモンキー・パンチ氏は昨年4月に亡くなったが、作品自体は、作者亡きあとも不動の人気を継続している。そもそも、人気が爆発したのはテレビシリーズの第二期(1977-1980年)からで、このシリーズは最後のほうでは、今をときめく宮崎駿監督も若き才能を披露しており、初監督映画の「ルパン三世:カリオストロの城」のように、あからさまに作画がジブリっぽくなったりもする。

 そんなルパン三世だが、峰不二子とのあいだに息子がひとり。つまりルパン四世の物語が今回紹介する作品です。

 ところで、アニメ作品は子供も見られるようマイルド風味だが、原作は、連載が「漫画アクション」だっただけあり、エロティックなクライム・サスペンスで、アニメのような人情味は欠片もない。もちろん義賊などでは決してない、悪党ルパン三世のダークな青年漫画だ。

 ただし、この『ルパン小僧』は、編集者の意向で子供向けに描かれたもので、そのあたりは軽く安心して楽しめるようになっている。母の峰不二子に泥棒武者修行的な旅に出されたルパン小僧が、盗術を磨きながら、どう他者を出し抜いていくか。「ルパン三世」同様、物語が進むテンポが絶妙で秀逸。エンタメとして単純に楽しむのには最適です。

 ちなみに、次元大介と十三代目石川五エ門は、ほとんど登場しません。(最後に、ちょこっとだけ)。銭形警部にいたっては、全く登場いたしません。

【ちなみに、以下『ルパン小僧』には全く関係ない、ルパン・原作プチ情報】

・次元大介は、ルパン三世の幼馴染みで、妹がいる。

・十三代目石川五エ門は、属していた組織を裏切って、ルパン一味に押しかけ加入。押しかけたときの第一声は「ルパンくん!!!」(サムライ言葉ではない)

・銭形警部の本名は、銭形幸一。昭和ひとケタ生まれ。

・ルパン三世と銭形警部は、大学の先輩後輩。(ルパンが後輩)

教職員 T.K.さん