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2022.11.25

経済学部3年生が「日銀グランプリ」の決勝で、「敢闘賞」を受賞

 日本銀行が主催する「第18回 日銀グランプリ~キャンパスからの提言~」の決勝大会が、1123日に日本銀行本店で開かれ、全国の40大学・113チームの中から選抜されて出場した麗澤大学チーム(経済学部3年生の上條響さん、伊藤千夏さん、金子裕太さん、渡邉光さん、富田優也さんのチーム=いずれも中島真志ゼミ=の5名)が「敢闘賞」を獲得しました。

 この大会は、大学生たちが経済・金融分野の課題解決に向けての提案を論文とプレゼンテーションにより競う大会です。今回は全国の多くの大学から100チーム以上が参加する中、厳しい予選を経て決勝進出を果たした5チームにより、プレゼンテーションと質疑応答が行われました。

 審査は、若田部昌澄氏(日本銀行副総裁)を審査員長として、野口旭氏 (日本銀行政策委員会審議委員)、中川順子(同)、遠藤信博氏(経済同友会副代表幹事)、黒田祥子氏(早稲田大学教授)の5名が務めました。

 本学チームの発表タイトルは、「人生100年時代新戦略!『いきいき長生きファンド』の提案」でした。平均寿命が延び続けて「人生100年時代」が近づく中で、老後資金の2000万円不足問題など、老後資金への不安が高まっています。こうした中で高齢者が安心して老後を過ごすためには、長生きリスクに特化した金融商品が必要ではないかとの着想から生まれた提案です。カナダの「生涯所得型ファンド」やわが国の「長寿保険」などの参考事例を分析したうえで、高齢者の「長生きリスク」に対応した「いきいき長生きファンド」の商品設計を独自に考え、その導入を提案しました。

 他大学のチームからも、「推しています働くママ~マッチング理論による保育の流動化~」(東京理科大学)、「全クラスに専門家の講義を届ける!~FESCによる金融教育バウチャーの提案~」(常磐大学)、「こそなえNISAで子育てNISA(差)をつけよう~所得控除を用いた早期からの資産運用支援策~」(東京経済大学)、「再生叶うエネルギーによる地域内循環~ソルドナーで脱炭素ドミノ~」(同志社大学)など、それぞれ魅力的な提案が行われました。

 本学の発表について、審査委員からは、「人生100年時代が近づくなかで、長生きに安心感が得られるような金融の仕組みを考えた点は評価できる」「身近な問題意識から出発した提案で共感が持てる」などの評価を頂きました。

 審査の結果、最優秀賞には東京経済大学チーム、優秀賞に東京理科大学チームと同志社大学チーム、敢闘賞に麗澤大学チームと常磐大学チームが選ばれました。

 受賞チームのメンバーからは、「準備に準備を重ねて、質疑応答も無事に乗り切ることができ、やり切ったという達成感がある」(渡邉さん)、「敢闘賞という結果には少し悔しさも残るが、こうした場でプレゼンテーションができたことを誇りに思う」(金子さん)、「この日まで半年間苦労を共にした仲間たちに感謝したい」(伊藤さん)といった感想が聞かれました。

 チームを指導した中島教授は、「長生きリスクという切り口での独自の提案を作り上げたうえで、念入りな準備を行い、決勝ではとてもよいプレゼンテーションと質疑応答ができていた。今回の成果は大いに誇りに思ってよい。この経験を今後に活かしていってほしい」と述べられていました。

 なお、日銀グランプリ決勝での本学チームの入賞は、3年連続5回目となります。

  • IMG_7002.JPG     表彰式の模様
  • IMG_6996.JPG     日本銀行総裁名の表彰