川上 和久
川上 和久 (KAWAKAMI, Kazuhisa)
職名
教授
学歴

・東京大学大学院社会学研究科社会心理学専攻博士課程 単位取得退学
・東京大学大学院社会学研究科社会心理学専攻修士課程 修了
・東京大学 文学部社会心理学科 卒業

主要経歴

・内閣府参与
・国際医療福祉大学総合教育センター 赤坂心理医療福祉マネジメント学部 教授
・財団法人松下政経塾 非常勤講師・塾生研修審査等
・公益社団法人日本広報協会 広報アドバイザー
・明治学院大学 法学部 教授

著書

・18歳選挙権ガイドブック 単著 講談社 (2016.5)
・昭和天皇玉音放送 単著 あさ書房 (2015.6)
・反日プロパガンダの読み解き方 単著 PHP研究所 (2013.8)
・橋下維新は3年で終わる:民衆に消費される政治家たち 単著 宝島社 (2012.10)
・数字で読む日本 単著 扶桑社 (2009.6)
・二大政党制は何をもたらすか 単著 ソフトバンククリエイティブ (2006.9)
・イラク戦争と情報操作 単著 宝島社 (2004.7)
・北朝鮮報道:情報操作を見抜く 単著 光文社 (2004.3)
・メディアの進化と権力 単著 NTT出版 (1997.3)
・情報操作のトリック:その歴史と方法 単著 講談社 (1994)

学術論文

・『主権者教育と政治的中立性』月刊「Voters」No.26 6頁一7頁 明るい選挙推進協会
「昭和天皇玉音放送」あさ書房(2015.06)
・『敗戦後遺症を値え付けたマスコミの罪』「敗戦後遺症を乗り越えて」43頁-53頁 育鵬社(2015.08)
・『進化するメディアと協働広報四つの視点』月刊広報No.763 16頁-19頁 日本広報協会(2015.12)
・「18歳選挙ガイドブック」講談社(2016)
・「有権者は何を選択したのか」潮2017年12月号22-28頁 潮出版社(2017.12)
・「政党が若い世代の政治参加を促す牽引車に」月刊公明(公明党機関誌委員会)125号6-11頁(2016.05)

先生をもっと知りたい

教職員への一問一答

好きな言葉(座右の銘)を教えて下さい。
 随処に主と作れば立処皆真なり(臨済録)

『臨済録』は、中国の唐の時代に活躍した禅僧・臨済義玄禅師の弟子、慧然が臨済禅師の言行録を綴ったものです。禅語というと、訳の分からない言葉で煙に巻く、というイメージもありますが、この意は「いかなる境遇にあろうとも、主体性を自覚して精一杯生きれば、その場その場で真実を把握できる」というもので、禅語には人生を生きる上でのヒントが数多く秘められていますので、ぜひ触れてみてください。
休日の過ごし方や趣味を教えてください。
休日は居合・空手の師範(日本拳法空手道勇和会)のもとで古武術を学び、講義期間中は履修生の皆さんのレスポンスメールに目を通しています。空手は令和2年12月に、練士の5段を取得しました。ただ、まだまだ先の段位を目指して修業は続きます。
母校で毎月開催される月例座禅会にも未だに参じています。
あとは、我が家のかわいい兄妹の保護猫、カイ君とヒメちゃんをのんびり眺めるのが癒しになってます。
1週間の休みと100万円が自由に使えたら、どこで、何をしますか?
大学生の時は「陵禅会」という座禅クラブで部長を務めました。夏や秋には三島の龍澤寺という古刹で1週間ほどの接心(坐禅の合宿)に参加し、本当に新鮮な経験でした。2月には「蝋八接心」というとても重要な接心があって、90歳の老師が未だに頑張って弟子たちを指導しておられます。大学の教員になってから参加する時間がありませんが、ぜひ龍澤寺の蝋八接心に参加したいです。
100万円あったら、「刀剣男子」としては、いい真剣を買って巻藁を斬りたいですね。
過去の1日で、「もう1度やり直せる日」があるとしたら、それはいつで、どうしたいですか?
2017年9月、体調の異変(少し歩くと息苦しくなる)に気づきながら、無理して出かけて卒倒、1週間我慢したのですが、血栓が肺にたまる肺塞栓が悪化し、肺炎も併発して救急搬送されました。集中治療室で4日間生死の境をさまよい、1か月後に何とか退院できました。あのとき安静にしていれば、悪化せずに今でも服薬通院ということにはならなかったかも。皆さん、自分の体調には気を遣って、若さに任せて無理をしないように…。
大学4年間で「学生に訪れてほしい場所」はどこですか?その理由も教えて下さい。
我が国が欧米列強の植民地にならず、明治期以降に近代国家として出発できたことへの感謝をぜひ忘れずに。でも、そんな功労者である人たちが忘れられかけています。講義で触れますが、司馬遼太郎の『坂の上の雲』で描かれた児玉源太郎もその一人。没後、その功績を讃えて「児玉神社」が建立されましたが、存亡の危機にあるとか。神奈川県藤沢市江ノ島にあります。本学からは遠いですが、ぜひ一度訪ねてみて、今日の自分がなぜいるかを考えてみて下さい。
大学4年間で「学生に読んでほしい本」は何ですか?その理由も教えて下さい。
山本玄峰『無門関提唱』(大法輪閣)

無門関とは、禅の公案48則を集めたもので、それを山本玄峰という禅僧が「提唱」という形で解説したものをまとめた本です。山本玄峰は私の学生時代の禅の老師のそのまた師匠で、終戦前、鈴木貫太郎首相が就任前に玄峰老師を訪ねてところ、「日本は負ける、負けて勝たねばならん」と即座におっしゃったそうです。禅で鍛え上げられた、真実を見抜く透徹した視点。この本に出会ってから40年以上、何回読み返したか分かりません。