清田 陽司
清田 陽司 (KIYOTA, Yoji)
職名
教授
学部
工学部
学科
工学科

先生をもっと知りたい

教員プロフィール

はじめまして、清田陽司と申します。九州・福岡出身で、大学・大学院時代を京都で過ごしました。東京で大学教員として就職し、AI(人工知能)・自然言語処理の研究をしていましたが、ご縁があって大学発スタートアップを起業し、不動産情報を扱うIT企業への企業買収、二度目の起業などを経て、企業でのAI研究開発に取り組んできました。一方で、引き続き学会活動を通じて大学の学生さんや先生方との交流の機会も持ち、大学と企業の橋渡しをしてきました。久々に大学で多くの若い学生さんの成長に関われること、大変嬉しく思います。

教職員への一問一答

好きな言葉(座右の銘)を教えてください。
「Here and now」(いま、ここ)という言葉が好きです。私たち人間は、何かうまくいかないことがあると、過去の失敗を後悔したり、未来を不安に思ったりします。しかし、過去を悔やんでも変えることはできないし、未来のことはいくら考えても正しく知ることはできません。私たちが変えることができるのは、私たちがまさに今存在するこの場所、この瞬間しかありません。いまできることに意識を集中させ、与えられた命を燃やしつくすことを目指しています。
休日の過ごし方や趣味を教えてください。
家族(妻と娘)と出掛けたり、福岡にいる両親に顔を見せたりするほか、さまざまな分野の勉強会やワークショップに参加したりしています。東洋で大切にされてきた帝王学や陰陽五行の考え方を学んだり、全国各地で空き家などの不動産ストック、街の活性化などに取り組んでいる方々との交流を通じて、多くの刺激を受けています。
大学4年間で「学生に訪れてほしい場所」はどこですか?その理由も教えてください。
ぜひ、旅行の機会には、定番の観光地を離れて、地元の人々の暮らしを垣間見る場所へ旅してみてください。国内外問わず、地元の店やバーで交流を深めることにチャレンジしてください。そこで文化の違いを感じつつ、共通点も発見できるでしょう。この体験が、私たちの文化をより深く理解する手助けになるはずです。
大学4年間で「学生に読んでほしい本」は何ですか?その理由も教えてください。
ヴィクトール・E・フランクル著『夜と霧:ドイツ強制収容所の体験記録』(1946年)を、ぜひ手に取って読んでみてください。第二次世界大戦中、ナチス・ドイツの強制収容所に家族とともに収監された著者の壮絶な体験とともに、人間の持つ弱さと強さ、「生きる」ことの意味などが、深く掘り下げられています。多くの犠牲を積み重ねて得られた現代の自由と平和、そして現代を生きる私たちが何をなすべきかを、本書を通じてぜひ考えてみてください。
専門分野に興味を持ったきっかけは何ですか?
電気電子工学を専攻していた大学4年生の時、研究室選びのために各研究室を見学した中で、もっとも面白いと感じたのが、日本語などの自然言語をコンピューターで扱う研究でした。コンピューターが苦手とする「曖昧さ」という課題に取り組む「自然言語処理」という研究分野に、非常にワクワクしたことを、はっきりと憶えています。
専門の研究は社会にどう活かされていますか?
AIや自然言語処理の研究の歴史は古く、1950年頃までさかのぼることができます。たとえば、皆さんがふだんスマートフォンやパソコンで文章を書くときに使っている「かな漢字入力」という機能は、非常に身近な例です。また、Webサーチエンジン、機械翻訳などの便利なサービスでも、AI・自然言語処理の技術が活用されています。2022年の終わりに登場したChatGPTなどの大規模言語モデルによる生成AIサービスにより、この研究分野が社会に与える影響はますます大きくなっています。
麗澤大学の好きなところはどこですか?
多くの先生方やスタッフの方々が暖かく接してくださる大学の雰囲気が素晴らしいと思います。学生さんに対しても面倒見の良さを感じます。また、豊かな森、広々とした空間をもつキャンパスの環境も気に入っています。