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国際学部「共生のための日本語論B」の授業で株式会社エルロンと連携
国際学部「共生のための日本語論B」の授業において、株式会社エルロンとの連携授業を実施しました。
「共生のための日本語論B」は、多文化共生社会における日本語教育や日本語学習支援のあり方について考えていく授業で、日本語学校、自治体、学校、企業、ボランティアでどのような日本語学習支援が行われているかを学んでいきます。
この授業では、多文化共生社会における日本語教育・日本語学習支援について学び、問いを立てて現場の声を聞くことを重視しており、今回、株式会社エルロン代表取締役社長である石川陽子様にフィールドワーク先をご提供いただきました。
学生たちは、石川様が立ち上げ代表理事を務められている一般社団法人 外国人の子ども達の就学を支援する会で実施している「1人100時間プロジェクト※」第1期生のお子さまや保護者、支援をご担当されている日本語教師の皆さま、さらには石川様ご本人やプロジェクトのご関係者様などにインタビューさせていただきました。
※「1人100時間プロジェクト」は、未就学・不就学の外国人の子どもたちに日本語の早期習得を促し、学校の授業を受けられるようにサポートする取り組みです。習得までに通常2~3年程かかるといわれている日本語教育ですが、100時間の学習機会を創造することで学校の授業を受けるために必要な、コミュニケーションや意思疎通ができるようになることを到達目標としています。
授業の最終回には、石川様と株式会社エルロン取締役で一般社団法人外国人の子ども達の就学を支援する会 理事の竹丸 勇二様にお越しいただき、受講学生は長年日本語教育に携わられてきたお二人を前にインタビューを通じて得た学びを発表しました。
発表を通じて、「来日したばかりの方向けの言語支援は多くあるが、中級・上級向けの支援が不足している」「困ったことを相談できるコミュニティが日本での生活を助けてくれている」という海外から日本に移り生活をしている方の生の声や、「日本語教師は日本語を教えるだけではなく、日本独特の文化を伝えることにも力をいれている」「日本語の上達だけではなく、学習者にとって1番身近な存在になれるように工夫をしている」といった日本語教師としての心構えなど、インタビューで各グループが学んだことを受講学生同士で共有しました。
発表後には、石川様、竹丸様より「日本語教育に興味を持ち、調べてくれたことがとても嬉しい。日本語は世界で最も習得するのが難しい言語にも関わらず、外国人向けの支援が十分ではない。この授業を受けた皆さんには、これからもこの課題解決の為にできることを考え、学習していってほしい」とコメントをいただきました。
- 受講学生による発表
- 石川様、竹丸様のフィードバック
最後に、授業の活動に留まらず、学外の「やさしい日本語」ワークショップでのスタッフ活動(写真1)や、「1人100時間プロジェクト」の広報スタッフなど、さらなる活躍の機会を得て活動する学生(写真2)もいます。
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写真2 ファン ホン ロアンさん(JIC新4年)一般社団法人の活動の中で、
今も子ども達の親御さんと石川さんたちの間で通訳として活躍。 -
写真2 ロアンさんが作成した広報用チラシ(※こちらからご覧いただけます)