阿部 亮子 (ABE, Ryoko)
職名
准教授
学部
国際学部
学科
国際学科
専門分野

・安全保障
・アメリカ
・戦略学

学歴

・同志社大学卒業
・バーミンガム大学政治学及び国際学修士課程卒業
・同志社大学法学研究科博士後期課程修了

取得学位

・博士(政治学)(同志社大学)
・修士(国際学/安全保障学)(バーミンガム大学)

主要経歴

・同志社大学研究開発推進機構及び法学部助教
・日本学術研究会PD(政策研究大学院大学)
・同志社大学法学部助教
・立命館大学非常勤講師
・阪南大学非常勤講師
・名古屋市立大学非常勤講師
・陸上自衛隊教育訓練研究本部、論文指導
・海上自衛隊幹部学校、論文指導

著書

・『アメリカ海兵隊は、いかに最強になったのか―軍の頭脳の誕生と改革者たち』単著 作品社(2020.2)

先生をもっと知りたい

教員プロフィール

 安全保障学、その中でも、アメリカの軍事戦略を研究しています。ベトナム戦争後、アメリカの軍事戦略がいかに変容し、介入政策に反映されているかを研究しています。京都、ポーランドのワルシャワ、イギリスのバーミンガム、アメリカのヴァージニア、東京の大学で、研究したのち、麗澤大学で安全保障や外交史を教えています。


 「アメリカが戦場での戦闘に勝利したにも関わらず、戦争では敗北するのはなぜか」という問いを、12歳の時にベトナムで抱き、現在に至るまで、その問いの解明に取り組んでいます。また、社会に、危機のメカニズムや軍隊の機能を理解するための概念枠組みや歴史を提供するために、安全保障の研究をしています。戦後の日本社会では、戦争の倫理的・道義的判断の議論は盛んだった一方で、戦争のメカニズムや軍隊の機能についての研究は限定されてきました。しかし、第二次世界大戦後、アメリカが主導してきたリベラルな国際秩序が崩壊しつつあり、アメリカが孤立主義へと傾く現在では、日本も自国の防衛を、これまでよりは主体的に取り組む必要があります。

 麗澤大学で、学生の皆さんと取り組んでいきたいことは、私が学んできた安全保障の知識と、AIやドローン、衛星画像分析などの最新技術をいかに組み合わせていくことができるのか、です。麗澤大学は国際学部と工学部がワンキャンパスにあるので、是非、挑戦してみたいです。

教職員への一問一答

好きな言葉(座右の銘)を教えてください。
「真理は寒梅の如し、敢えて風雪を侵して開く」、私の母校の創設者の言葉です。真理とは厳しい冬の寒さに負けず咲く花のようであり、厳しい風や雪を恐れず、それらを乗り越えて花を咲かせるという意味です。人生はとても辛いと感じているときに、この言葉が刻まれた扇子を見て、元気を出しています。皆さんも将来、社会に出て、つらいときに、思い出し、精神的な支えとなるような言葉に、麗澤大学で出会ってほしいです。
休日の過ごし方や趣味を教えてください。
学生時代は、毎日が休日と感じられるくらい、図書館での読書、教室での講義、学食での友達との雑談、アルバイト、留学準備、映画鑑賞と忙しくとも楽しい日々を送りました。今も同じように、皆さんと授業をして、論文を書いて、たまに外部の機関で論文指導をして、映画を見て、あっという間に1週間が終わる感じです。私は安全保障という、これまで日本社会が避けてきたトピックを研究しているため、前例のないことを実行せざるを得ない時があります。よく、失敗します。失敗する度に、恩師、家族、友人が「まあ、いいじゃないか、頑張った」と励ましてくれるときに、幸せを感じます。皆さんも、麗澤大学の教室で、一生の付き合いになる友人に出会ってほしいです。
過去の1日で、「もう1度やり直せる日」があるとしたら、それはいつで、どうしたいですか?
多くの失敗を繰り返してきましたが、恐らく、過去に戻っても、その失敗をしてしまうと思います。
大学4年間で「学生に訪れてほしい場所」はどこですか?その理由も教えて下さい。
特定の場所はありませんが、これまでの自分の生活圏内から出て、自分が信じてきたことは、当たり前ではなかったのだと感じる経験をしてほしいです。それには、海外旅行や留学、本や映画を見ること、知らない業界でアルバイトをしてみること、自主ゼミでプロジェクトに取り組んでみること、なんでもいいと思います。
大学4年間で「学生に読んでほしい本」は何ですか?その理由も教えて下さい。
古典に1冊、挑戦してほしいです。私は、クラウゼヴィッツの『戦争論』とモーゲンソーの『国際政治』がお気に入りです。読んでみて、少しでも、関心が持てる古典を読んでください。私は、E・H・カーの『歴史とは何か』は読むたびに寝てしまいますが、それでも、何度も読んでます。また、D・ハルバースタムの『ベストアンドブライテスト』(なぜ、当時のエリートを集めて意思決定を行ったにも関わらず、アメリカはベトナム戦争に失敗したのか)と『ドイツ参謀本部興亡史』を、学生時代に読み、いつか、このような本を書きたいと憧れました。