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学生相談室コラムVol.22 -ストレス解消できるお薦めアニメ⑥ /
ストレス火種は残らず鎮火! 超過度演出大爆発炎上アクション!
このコラムVol.22は、学生相談室長期休暇イベント「アニメーションを語ろう.pdf」参加作で、2月開始のアンケートの対象です。
お薦めアニメ ~『プロメア』今石洋之監督、 2019年劇場版公開~
全世界の半分が焼失した未曽有の事態の引き金となったのは、突然変異で誕生した炎を操る人種<バーニッシュ>の出現だった。あれから30年--攻撃的な一部の面々が<マッドバーニッシュ>を名乗り、再び世界に襲いかかる。対バーニッシュ用の高機動救命消防隊<バーニングレスキュー>の燃える火消し魂を持つ新人隊員・ガロと<マッドバーニッシュ>のリーダー・リオ。熱き魂がぶつかりあう、二人の戦いの結末はーー。(プロメア公式サイト、https://promare-movie.com/)
※この映画は独特なので、ぜひちょっと公式PVを見てほしいです!頑張って解説しますが、見てもらったほうが断然伝わりやすいです。作品自体は現在Amazon primeやレンタルで観られるのでぜひ!
こんにちは。私が激推しするアニメ映画は『プロメア』です!
これは本当に大好きな作品で、劇場に3回も観に行ったあげくBlu-rayもきっちり買いました。熱く魅力をお伝えしますので、よかったら覗いていってください!ストレス解消したい方はもちろん、新しいジャンルのアニメに挑戦したいという方にもおススメです。
この作品は2019年に公開された映画アニメで、興行収入は年度内で約15億にものぼる大ヒットをたたき出しています。今作は映画だけで完結しているので、前もって何かを見なくてよいので手軽です。アクション好き、ロボ好き、声優好き、はたまた男性同士のからみが好きな層まで幅広く好かれている作品です。また根強い人気からリピーターが多く、延長上映、応援上映や4D上映などもありました。ただ、まだ一般的にマイナーではあるので作品の魅力を語る前に、作品全体についてちょっと説明したいと思います。
この作品は「株式会社TRIGGER」というアニメ制作スタジオの初のオリジナル映画です。このスタジオの作品は新しいことが好きで、とにかく型破りなのです。それが高く評価されており、日本だけではなく、いや、むしろ海外の方で人気があります。特に今回の今石洋之(監督)×中島かずき(脚本)のタッグ作品は目玉であり、有名作品には『天元突破グレンラガン』や『キルラキル』があります。この2作を知っている方は察しがつくかもしれませんが、今回のプロメア"も"相当やばいです。今作は上の作品で成功したことを全部盛り込んでおり、良い意味でむちゃくちゃです。やりたいことを2時間の映画に詰め込んだので、展開がとても激しく、とても疲れます。ただ、見ごたえだけは保証するので自分のペースで楽しんでみてください。
さて、次は作品の魅力について迫っていきましょう!今作の魅力は映像演出とストーリーです。まず、映像演出ですが、今作はパステル/ネオンカラー(鮮やかだけどやわらかな色)とローピクセル演出(昔のゲームのような荒いドットのCG)がたくさん使われています。現在のアニメは絵の鮮やかさを落とし細部まで書き込むことでリアルにするのが流行なので、それの真逆のスタイルです。とにかく画面が派手ですし、観ている人を終始ワクワクさせてくれます。ちなみに、ピクセルは主に□と△が使われているのですが、これを使い分けることで2人の主人公それぞれの異なる立場を表現しています。この作品には「意味のある演出」が散らばっており、それを見つけるのも楽しいです。途中から〇も出てくるので、ぜひタイミングと意図に注目してみてください!
また、今石監督は作品を進化させつつも、昭和の要素を入れるということに強いこだわりがあります。もちろん最新技術が使われているのですが、なんか演出が古臭かったり、キャラクターのデザインの狂いがあったりします。というのも、昭和のアニメから脈々と受け継がれる技術や構図をたまに出し、意図的にキャラの描写にばらつきを持たせることで、場面に大きくメリハリをつけています。現代風のおしゃれなかんじと、昔からの力強い演出が混ざることで、両方の良さが際立ちます。これは、新しいものだけを追い求めるのではなく、不器用で味のある昔の作風も大事にしていきたいという制作スタッフの気持ちの現れであり、それが良いバランスで気持ちよく伝わってくるのが魅力です。
次にストーリーですが、今回の話をざっくりまとめると「異なる立場の2人の主人公が最終的に地球を救う物語」です。内容の展開は王道であり、ここにも歴史ある古き良きテイストを感じます。主に舞台で活躍している脚本の中島かずき氏の特徴は、オーバーな演出と独特なセリフ回しです。また、歌舞伎の要素が多く、登場人物が見得をきるシーンや七五調というテンポの良いしゃべり方も大きな魅力です。ストーリーはわかりやすく豪快、かつ燃える展開であり、どんどんと作品の世界観に引き込まれます。物語がまっすぐだからこそ映像演出が映え、今石監督と中島脚本が互いの良さを引き出し合っており、まさに名タッグです!これだけは文面では伝えきれないので、ぜひ皆さんにこの気持ちよさを体感してほしいです。
さて、作品の魅力と私の熱量が少しでも伝わったでしょうか!?本当におススメできる作品なので、少しでも興味を持ってもらえていたら幸いです。最後に、ここまで付き合っていただきありがとうございました!
推薦者:外国語学部 M.S.さん