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教育・研究
2024.05.09

【開催報告】松戸徳川家第三代当主 徳川文武先生による特別講義

 4月23日(火)、国際学部 山下美樹教授が担当する「グローバルリーダー論」の授業において、松戸徳川家第三代当主徳川文武先生による特別講義が行われました。

 「グローバルリーダー論」は、リーダシップの基礎概念について確認し、歴史的に遡り時代によって求められるリーダー像の変遷を理解し、時代や文化、文脈によって異なるリーダーシップとコミュニケーションのあり方について考察します。そして、他者・自己理解の促進と自己の資質を見出すことで、自己のありたいリーダーシップ像の明確化を図ります。それにより、将来のキャリア形成につなげることを目的としています。一人ひとりが輝く点となり、組織の中で共鳴し繋がり線となり、組織全体の力を起こすにはどうしたらよいかを共に考えていく授業です。

 国際学部国際学科グローバルビジネス(GB)専攻2年次生を対象とした授業ですが、本特別講義は全学部・全学年で募った希望者が参加し、合計で約55名の学生が受講しました。

 徳川文武先生は、最後の将軍徳川慶喜の弟、水戸藩主 徳川昭武の曾孫であり、松戸徳川家第三代当主でいらっしゃいます。
 早稲田大学卒業後、三菱電機でキャリアをスタートされ、約40年前に渡米しIT業界の中心地であるシリコンバレーで30年間エンジニアとして活躍されました。
 現在、これらのご経歴から松戸市のタウン情報誌「月間ハロー」にて、コラム「太平洋から見える日本」を連載されています。

 本学の大久保俊輝教授とのご縁により、今回特別講師としてお招きすることができました。

 特別講義は、大久保教授との対談形式で行われ、日本アドバンストマイクロデバイセズ社・米国スプリント社など、世界のIT産業を牽引したシリコンバレーでのご経験をお話しいただくと共に、今の若者が世界で活躍する為の素質やスキルなどについて、ご教授いただきました。

 そのなかには、「日本の問題点を誰かが解決してくれるのを待つのではなく、自分から行動を起こすことが大切である」や「固定観念にとらわれない感性を持つこと」、「世の中の流れに備えて流動的に行動せよ」、「悪い記憶を捨てず、失敗を教訓として活かせ」等があり、学生たちからも積極的に質問が出ました。

 学生たちからの感想には、「徳川家という日本最大の名家に生まれて、数々の苦悩があったなか、徳川家の名に恥じない行動、生き方ににとても感銘を受けた」、「40年前の米国シリコンバレーで働かれた行動力に驚いた」、「グローバルビジネスという分野をより深く知る必要があると実感した」、「講義で世の中の変化に対応できる力とよき人格、独立精神が必要だと実感した」等がありました。生き字引である徳川先生のご講話は、ご自身の具体的な経験に基づいており、歴史の移り変わりに柔軟に対応されてこられた語りに、学生たちは、積極的に耳を傾けていました。

 そして、講義の終盤には、中国からの留学生から素敵なサプライズプレゼントがありました。それは、学生自らが色紙に筆で描いた「武士の絵」でした。徳川先生の魅力は、世代や文化を超え、学生たち伝わったことが見て取れました。

 最後に、ご講話にあった「出会いをパワーに」、「行動あるのみ」というキーワードが学生たちに特に響いていました。徳川文武先生の貴重なご経験と、世界から日本を見られたことによるご知見から、学生たちにとってグローバルリーダーシップの本質を学ぶことができた有意義な時間となりました。

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