お知らせ
外国語学部FDイベント「オープンダイアローグとは何か:大学教育における可能性」を開催
2024年1月24日(金)、外国語学部FDイベントとして、筑波大学医学医療系教授であり精神科医でもある斎藤環氏をお招きして、「オープンダイアローグとは何か:大学教育における可能性」と題した講演会を開催しました。講演会は外国語学部主催、障がい学生支援課・
ファシリテーターを務めた外国語学部花田太平准教授の研究テーマの1つが「オープンダイアローグと当事者研究の教育的展開」であり、斎藤氏が共同代表を務められるオープンダイアローグ・ネットワーク・ジャパンにも所属しています。日頃からオープンダイアローグを取り入れた仲間との様々な対話ワークを実践している花田ゼミの学生たちも、当日は参加し運営のサポートを行いました。
斎藤氏は筑波大学社会精神保健学教授で、ご専門領域は思春期・青年期の精神病理学、「ひきこもり」問題の治療・支援です。主なご著書には『社会的ひきこもり:終わらない思春期』(PHP研究所, 1998)、『オープンダイアローグとは何か』(医学書院, 2015)、『開かれた対話と未来:
オープンダイアローグは、フィンランド西ラップランド地方で開発された精神科医療のアプローチであり、医療機関に限らず福祉や教育など、現在あらゆる対人支援の現場で応用することが期待されています。本講演会ではオープンダイアローグの原則や対話実践の基本要素を学んだ後、実際にグループに分かれてダイアローグの実践を行いました。
今回はオープンダイアローグの基本要素に基づき、相手の話を否定せずに耳を傾けることを意識しながら、講義の感想を1人ずつグループ内で発表しました。初めてダイアローグを体験した参加者も多く、「対話は1対1で行うイメージだったが、チームで対話することで解決できる問題もあると知った」「結論を出すのではなく、違いを知って相互理解を深めることを目的に対話するのが新鮮であった」といった感想が寄せられました。
最後に、「指導ではなく対話を」「生徒の尊厳と権利を全面的に尊重する基本姿勢の確立」など斎藤氏より教育現場における対話の可能性のポイントをお伝えいただき、講演は終了しました。
講演会を通じて得た新しい気づきと共に、斎藤環氏から教育現場における対話の可能性に関する重要な指針が示され、参加者たちは今後の教育に向けて深い洞察を得ることとなりました。
参考情報
- 花田太平准教授の夢ナビ講義「『孤独』の時代に考える、
対話の可能性とは?」
https://douga.yumenavi.info/
【オープンダイアローグの要素をとり入れた授業風景の紹介】
- 【前編】「対話」を続けた先に生まれる、安心できる仲間の存在
https://www.reitaku-u.ac.jp/journal/1776611/
- 【後編】「対話」を続けた先に生まれる、安心できる仲間の存在
オープンダイアローグの要素をとり入れた授業風景の紹介
今回ご紹介するのは、仲間との様々な対話ワークを通して、自分の「当事者性」を再発見していく外国語学部の花田ゼミ。多様性の時代の中で大切なことは、互いの違いを認め、積極的に向き合う姿勢だと花田先生は語ります。前編では、花田ゼミでの学びについて、そしてどのようなスキルを身につけることができるのか、花田先生にお話を伺いました。