新井 亜弓
新井 亜弓 (ARAI, Ayumi)
職名
准教授
学部
工学部
学科
工学科
専門分野

・地理空間情報
・人口地理

研究テーマ

・IoT技術の社会実装
・モビリティビッグデータを活用した国際開発支援
・オープンデータ、最適なデータアクセス

学歴

・東京大学大学院 新領域創成科学研究科 社会文化環境学専攻 修了 博士(環境学)
・政策研究大学院大学 政策研究科 国際開発学専攻 修了 修士(国際開発学)
・早稲田大学大学院 理工学研究科 建設工学専攻 修了 修士(建設工学)
・早稲田大学 理工学部建築学科 卒業

取得学位

・博士(環境学)(東京大学)
・修士(国際開発学)(政策研究大学院大学)
・修士(建設工学)(早稲田大学)

受賞歴

・Best Paper Award (The 14th International Conference of Eastern Asia Society for Transportation Studies (EASTS) 受賞 (Yuma Tsumuraらと共著) (2021)
・TechEmerge Resilience India Challenge Climate Adaptation and Resilience for South Asia (CARE) project 受賞 (Asian Disaster Reduction Centerと共同) (2021)
・Bill & Melinda Gates Foundation Grand Challenges Explorations 受賞 (2017)
・Global Partnership for Sustainable Development Data (GPSDD) Development Data Innovation Project 受賞(LIRNEasiaと共同)(2017)

主要経歴

・東京大学 空間情報科学研究センター 特任助教
・東京大学 地球観測データ統融合連携研究機構 特任研究員
・独立行政法人 国際協力機構 JICA研究所 研究助手
・政策研究大学院大学 研究助手

著書

・Risk management for smallholder farmers: an empirical study on the adoption of weather-index crop insurance in rural Kenya. JICA Working Paper No. 230. (2022.04) 共著
・Development of data pipeline for mobile big data analysis with Mobipack and spatial enhancement. ISPRS International Journal of Geo-Information, 11, 3. (2022.03) 共著
・Examining potentials and practical constraints of mobile phone data for improving transport planning in developing countries. Journal of Asian Transport Studies, 8, 100043. (2022.02) 共著
・Guiding principles to maintain public trust in the use of mobile operator data for policy purposes. Data & Policy, 3, E24. (2021.10) 共著
・The hidden potential of call detail records in The Gambia. Data & Policy, 3, E9. (2021.06) 共著

その他

・Understanding migration landscape using mobile phone data in The Gambia. CSAE Conference 2023, 19-21 March 2023, Oxford. (2023.03) 共著
・Plenary Sessions: Mobile Phone Data for official statistics. UN Big Data - The 7th Big Data and Data Science for Official Statistics, Yogyakarta. (2022.11)
・How to adhere to the fundamental principles of official statistics when compiling data during the Covid-19 pandemic?: The Gambia use case. UN World Data Forum, Bern. (2021.10)
・世界をよりよくするためのデータとSDGs. 宇部市宇宙教育推進協議会主催:第4回宇宙教育セミナー「衛星データ☓イノベーションの現状とこれから」,宇部. (2020.12)
・The Hub Session: SDG Data. Public-Private Partnership for Optimal Data Access. World Economic Forum Annual Meeting of the New Champions (AMNC ’19 Summer Davos), Dalian. (2019.07)

先生をもっと知りたい

教員プロフィール

大学に入って最初に勉強したのは工学部の建築分野でしたが、自分がやってみたいことに挑戦する中で、ミクロ経済や統計を中心とした国際開発学や、モビリティビッグデータを活用した空間情報科学などを学び、分野横断的な研究やプロジェクトに携わってきました。今もいろいろなことを模索しながら、国や地域、分野を超えて、国際機関や政府機関、NGO、プライベートセクターの方々と協力して課題解決に取り組んでいます。
関心がある方は、気軽に話を聞きに来てもらえるとうれしいです。

教職員への一問一答

好きな言葉(座右の銘)を教えてください。
アイルランドの劇作家サミュエル・ベケットの言葉
Ever tried. Ever failed. No matter. Try Again. Fail again. Fail better. (Samuel Beckett)
挑戦する勇気と失敗から学ぶ大切さを教えてくれる言葉です。
休日の過ごし方や趣味を教えてください。
家族と過ごします。コーヒーとデザイン、植物が好きです。
大学4年間で「学生に訪れてほしい場所」はどこですか?その理由も教えてください。
自分の普段の生活圏ではない場所。日本でも海外でもよいので、数週間滞在して自分とは異なる価値観や多様性を体感できると良いのではないかと思います。
私は学生のときは建築が好きだったので、ヨーロッパの国々をバックパックで旅行しました。仕事でアジアやアフリカ、中東の国々に行くようになって、価値観や文化的背景の多様性に触れましたが、逆にどんな文化的背景や価値観が異なっても、人間として共有できるものがあることも実感することがあります。
誰でも知っていること、文字で書いてしまうと当たり前に聞こえることを、自分で実際に体験してみることに価値があるのではないかなと思います。
大学4年間で「学生に読んでほしい本」は何ですか?その理由も教えてください。
もしあまり馴染みがなければ、日本の近現代文学と呼ばれるような作品のなかで、名前を聞いたことがある作家の本をとってみると良いと思います。本の内容は興味が持てそうなものであれば何でもよいので、なぜこれらの本がずっと読みつがれてきたのか、などと考えながら読んでみるのもいいかもしれません。私は三島由紀夫の作風がすきです。
専門分野に興味を持ったきっかけは何ですか?
いくつかの専門分野を渡り歩いているのでひとつひとつを説明するのは難しいのですが、工学部に入って最初に建築を大学生で勉強しようと思ったのは、身近な事柄と接点もあり、面白そうだなと思ったからです。
建築分野をきっかけに、国内の地方や海外の開発プロジェクトに携わる中で、プロジェクトの成果やインパクト評価に興味を持ち、一度仕事を辞めて、国際開発学という分野の中で分析手法の勉強をしました。そこでは主に開発途上国をフィールドとして、統計学や経済学を学び、定量的な手法で物事を分析することを学びました。具体的にデータに触れ、手を動かして分析をしたのは、とても実践的な機会でした。そこで扱ったのは、質問票調査やインタビュー調査で集めたデータであり、詳細な情報をもとに様々なメカニズムが明らかにできるよさがある一方で、人々の実態の一時点を切り取ったデータの限界、データ収集の時間や予算・更新性に限界があることも実感しました。
データに関する問題意識を持ちながら仕事をする中で、携帯電話の基地局データ(Call Detail Records)という、いわゆるビッグデータと出会いました。既存のインフラをもとに定常的に集積されており、先進国や途上国関係なく大規模人口をカバーすることができるデータ活用の可能性を知りワクワクしました。そういった未知のデータからより実態に即した、意思決定に有益な情報が引き出せないか、と考えたのが、現在専門としている地理空間情報や人口地理分野に飛び込んだきっかけです。
専門の研究は社会にどう活かされていますか?
災害対策、交通、感染症対策、移民・移住などの、世界が国境を超えて取り組まなくてはならない地球規模課題を理解するために必要なエビデンスベース(根拠となるデータ)を提示したり、その解決策を策定するための分析をしたり、各国の努力や成果の達成状況をはかるための指標(例えばSDGsの指標など)を計算したり、様々な形で世界中で活かされています。
麗澤大学の好きなところはどこですか?
キャンパスに緑がたくさんあって気持ちがいいところ。